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[コラム]廃棄バナナが「炭」に変身!ドールの新提案「バナナ炭」とは?BBQでも活躍するフードロス対策

2025.04.30

 

日本で消費されるバナナのうち、毎年約2万トンが「規格外」として廃棄されていることをご存じでしょうか?

その“もったいない”バナナを有効活用する新たな取り組みとして、果物大手のドール株式会社(東京都中央区)が「バナナ炭」の販売を開始しました。

本記事では、廃棄バナナを活用したバナナ炭の特徴や活用法、フードロス削減を目指す企業連携の広がりなどを詳しく解説します。

 

年間2万トンが廃棄 バナナの現状と課題

日本では年間約100万トンのバナナが輸入されていますが、そのうち約20~25%を扱うドールによると、主な生産地であるフィリピンでは毎年約2万トンが規格外品として廃棄されています。

規格外となる理由には以下のようなものがあります:

  • 皮に傷がある

  • サイズが規定外(小さすぎる、大きすぎる)

  • 形がいびつ

さらに、バナナは通常15~20本で実りますが、スーパーで売られるのは4~6本の束が一般的。中途半端な本数が余り、品質に問題がなくても廃棄されるケースもあるのです。

 

「もったいないバナナ」プロジェクトとは?

こうした背景を踏まえ、ドールは2021年に「もったいないバナナ」プロジェクトをスタート。現在は60社以上の企業が参加し、規格外バナナを以下のような商品に再活用しています:

  • ジュース

  • アイスクリーム

  • 焼き菓子・パン

この取り組みにより、2024年度には約2000トンの廃棄バナナを有効活用することに成功しました。

 

BBQやアウトドアに最適!バナナ炭の魅力

ドールが今回新たに販売を開始したのが、規格外バナナを炭に加工した「バナナ炭」です。

バナナ炭の特徴は以下の通りです:

  • 軽くて着火しやすい

  • 約30分間の燃焼時間

  • 砕けやすく、処理が簡単

  • 見た目は真っ黒だが、形はそのままバナナ

バーベキュー初心者でも扱いやすく、火起こし用の炭として最適。また、後処理も楽で、家族や学校行事などのイベントにもぴったりです。

ドールの青木寛社長は、「バナナ炭を通して、家族で楽しくフードロスを学ぶ機会にしてほしい」と話しています。

 

販売情報と今後の展開

バナナ炭は現在、メルカリShopsにて数量限定で販売中。2kg入りの箱が税込3,300円で購入できます。

今後はホームセンターやスーパーマーケットでの展開も予定されています。

さらに、以下のような商品展開も検討中:

  • バナナ炭を活用した脱臭剤

  • バナナ炭インクを使ったTシャツのデザイン商品

持続可能な商品開発が進行中であり、環境意識の高い消費者にとっても注目のアイテムとなることが期待されています。

 

大手企業との連携で広がるフードロス対策

ドールの「もったいないバナナ」プロジェクトは、食品企業にとどまらず、オフィスでのバナナ提供を通じた健康促進活動にも広がっています。

オフィス・デ・ドール活動

この活動では、企業が定期的にもったいないバナナを購入し、従業員に無料で配布することで、以下の効果をもたらします:

  • 社員の健康習慣の改善

  • フードロス削減への貢献

現在は約60社が参加しており、伊藤忠テクノソリューションズ(東京都港区)では、2025年5月から月約2000本を社員に提供する予定です。

 

コンビニやカフェでも登場!広がる規格外バナナの活用

スターバックスコーヒージャパンでは、2024年に以下のようなスイーツを期間限定で販売しました:

  • バナナブリュレフラペチーノ

  • 米粉使用のバナナマフィン・ロールケーキ

また、ファミリーマートでも、2025年4月22日より「冷凍チョコバナナ」が登場。こちらも規格外バナナを使用しています。

 

まとめ:廃棄バナナを活かす「バナナ炭」が拓く新たな可能性

環境配慮と消費者ニーズが両立したドールの「バナナ炭」プロジェクトは、企業のSDGsへの具体的な取り組み例として注目を集めています。

今後も、炭だけでなく多彩な商品に形を変えて活躍する「もったいないバナナ」に要注目です。

 

参照:新提案「黒いバナナ」をBBQに? 規格外バナナの意外な使い道

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