[ニュース]カリフォルニア南部の山火事、雨の予報も新たな懸念が浮上
2025.01.29
カリフォルニア南部の山火事、雨の予報も新たな懸念が浮上
ロサンゼルス周辺で続く山火事に雨の便りが届いたものの、地盤の脆弱化や土砂災害のリスクが指摘されています。
カリフォルニア南部とロサンゼルス地域では、今月初めから続く山火事が地域に壊滅的な被害をもたらしています。被害地域には週末にかけて降雨が予測されていますが、この「恵みの雨」がさらなる危機を招く可能性もあると専門家が警告しています。
雨による土砂災害のリスク
現地時間1月25日~26日にかけて、ロサンゼルス地域では12.7~19.1mmの雨が予想されています。一見、わずかな降水量に思えるものの、長期間の乾燥で地盤が弱体化した山火事被害地では、土砂崩れや有毒物質の流出が懸念されています。
特に急傾斜地では、雨水が山火事の燃え残りやがれきを押し流し、大規模な地すべりを引き起こす可能性があります。国立気象庁はこのリスクに警戒を強め、洪水注意報や雪の予報を発表しました。
山火事の被害状況
カリフォルニア南部では、山火事が続く中で28人が死亡、22人が行方不明となり、数十万人が被災しています。パリセーズとイートンで発生した火災の鎮火率はそれぞれ81%と95%に達しましたが、被害地では道路や下水設備の復旧が急がれています。
毒性物質による健康被害の懸念
被害地には燃え残った車両や家財道具、電子機器などが積み上げられ、有毒物質が広がっています。行政当局は住民に対し、掃除作業時に保護装備や防護服の着用を強く勧告しています。また、環境への影響を最小限に抑えるため、特別な廃棄物処理が必要とされています。
過去の事例から学ぶ
2018年にはロサンゼルス近郊のモンテシトで同様の山火事が発生し、地滑りによって23人が死亡、数百棟の家屋が破壊されました。この経験から、当局は早期の警戒体制を整えています。
まとめ
カリフォルニア南部で続く山火事は、短期間で地域に甚大な被害をもたらしました。さらに降雨による新たなリスクが加わり、住民や関係機関は引き続き対応に追われています。災害発生時には、迅速な情報収集と適切な避難行動が求められます。