[ニュース]茨城県石岡市で産業廃棄物の山積み問題発生:行政代執行で撤去開始
2024.09.25
茨城県石岡市で産業廃棄物の山積み問題発生:行政代執行で撤去開始
茨城県石岡市にて産業廃棄物が山積みになっている問題が深刻化しています。県道に面したフェンスが崩落の危険にさらされ、24日から県による「行政代執行」が開始され、強制撤去が進行中です。
廃棄物の総量は約1万2000立方メートルに達しており、主にプラスチックですが、金属製品も多く含まれています。その重量により、フェンスが大きく傾き、倒壊の危険性が指摘されています。
近隣住民の声
「通学路にもなっており、特に中学生が通るので非常に危険です」との声が近隣住民から上がっています。
事態の発端
この事態の発端は4年前、千葉市のある業者が廃プラスチックを石岡市に運び込み始めたことにあります。業者は「リサイクルして海外に販売する」と説明していましたが、リサイクルの進捗は見られず、茨城県はこれを「産業廃棄物の不適切な保管」として指導を開始しました。
行政代執行の開始
県は業者に対し1年以内に全廃棄物を撤去する措置命令を発しましたが、わずか2割しか撤去されませんでした。そのため、24日から行政代執行により撤去が開始され、今後5カ月間で全ての廃棄物が処分される予定です。
費用と責任追及
撤去には3億3000万円の費用が見込まれており、茨城県による行政代執行としては過去最大の費用がかかります。公益財団法人の支援があるものの、県は1億円を負担する見通しです。また、県は業者に対して全額請求を行う予定で、「不法投棄による利益を許さない」としています。
茨城県は「捨て得は絶対に許さない」とし、引き続き厳しい対応を進めていく方針です。